あごのずれが及ぼす影響

 先日こんな患者さんがおられました。70代女性。左肩が常時こっていて、20年程前にギックリ腰をしたこともある。若い頃から眠りが浅く、熟睡したことがない。

次の来院時、『前回治療したその日からぐっすり眠っています。内科で睡眠剤を毎回毎回処方していただくのは気が引けて…眠れないのが当たり前で、こんなものだと諦めていました。』と、少し狐につままれたような、でもすっきりした嬉しそうな表情でした。
下あごは筋肉でつり下げられたブランコのようなもので、全身の姿勢のバランスを取っています。異常なあごの位置は異常なからだをつくり、正常なあごの位置は正常なからだをつくります。そして、あごを正しい位置にすることにより、からだや姿も正しくなり、からだの機能も正しくなるのです。
あごの位置は歯のかみ合わせによって決まります。かみ合わせはとても大切です。suimin.jpg

先月この欄でご紹介した患者さん、その後も順調で、夜11時から朝7時までノンストップでおやすみになっているそうです。まるで、若い頃から眠れなかったのを今取り戻しているかのようですね。
『わたし、昼間鼻唄を歌っているらしく、家の者が気がおかしくなったんじゃないかと心配しているんです。』
まさによみがえる青春という雰囲気で、楽しそうに話してくださいました。

ヒトは立っている時、両方の目が水平になるように姿勢を修整しています。あごがずれるとバランスを保つためにからだを無意識によじります。よじった部分は筋肉が血行障害を起こし、こりとなります。肩こりはその際たるものです。
顎関節症もあごのずれが原因で起こります。重力は下に向かいますから、腰、膝、足首に症状が出ることも少なくありません。また、首をよじった状態が続くと、首の筋肉がこるだけでなく、脳に血液を送る動脈を圧迫することも十分考えられます。

ごあんない
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